黒部峡谷鉄道と宇奈月温泉(2015年5月21日の旅の記録)

今年(2020年)の5月に5年ぶりに立山黒部アルペンルートへの旅を実施します。
現地の様子が当時とは変わっている部分もあるかと思いますが、現地のバリアフリー、いやバリアアリーの様子を雰囲気だけでもご覧頂きたくリポートを再掲します。参考になれば幸いです。

 

 

北陸新幹線で黒部宇奈月温泉へ。
はくたか号で2時間少々、あっと言う間です。
団体さんはバスがお迎え、私たちは富山地方鉄道で
新黒部から宇奈月温泉に向かいました。

富山地鉄の特急はなんと京阪電車のお下がり。

て、テレビカー。

 
もう一度書きます。
 
て、テレビカー。

特急料金110円、
2号車の展望指定席220円!(笑)

ベルテンポ、220円奮発して、お客様と
(車イスのお客様も階段をよじのぼり)
2号車の展望席に直行。

指定席券は車内でも買えますか?などと駅の方に
聴いてしまったのですが、到着した3両編成は
自由席の乗客3名、指定席は乗客ゼロで、
私たちで貸切でした。

車掌さんが
「指定席ですが、もう、どこにでも座っちゃってください!」
と突然の団体客に興奮を抑えきれないようす。

 
220円×6名の増収に寄与しました。
僅か30分足らずで宇奈月温泉着。

この駅は階段しかなく、それもかなり激しい階段
なのですが、1番線側に着く列車を選ぶと
改札を通らずに、電車から直接道路側に出る
スペシャルなルートを案内してくれます。(駅員さんのサポートが必要)

宇奈月温泉で黒部峡谷鉄道に乗換え。

トロッコ列車は車内が狭くて車イスのままでは
入れないので、車イスはホームで預かって貰い
乗り込みます。

駅の方はとても親切で、「行ってらっしゃい」
と手を振ってお見送りして下さいました。

実は私は黒部峡谷鉄道は初乗車でした。

鉄道好きとしては、駅、車掌、運転、
そして保守の方みなさんが、この鉄道を
愛しているということがひしひしと
伝わって来て嬉しかったです。

そして、車両も鉄橋もペンキをきれいに
塗り直してメンテナンスしている。

毎シーズン、きちんとおやりになっている
のでしょうか?誇りを感じました。

駅で記念写真を撮り、

今晩は宇奈月グランドホテル。

当社のスタッフがバリアフリールームを見つけ、
下見に来て打ち合わせをし、
貸切風呂のチェックもしていたので、
お客様にも大変喜んで頂くことが出来ました。

施設は決して新しいとは言えませんが、
スタッフの方が皆さんとても優しく、
親切に対応して下さるので快適に過ごせます。

明日はいよいよ立山黒部アルペンルートに
チャレンジです。

9800歩のバリアフリーツアー、立山黒部。

 
宇奈月のすべすべ湯で、
お客さま皆さん、つやつやになり、
いざ、立山へ。

宇奈月温泉の駅は激しい階段なのですが、
1番線に着く列車を選べば、
道路側から直接列車に載せてもらうことが
できます。

ご年配の駅員さんとよもやま話をして
列車の到着を待ちます。

私の個人的趣味で、昨日、地鉄の方に
「アルペン号って、特別な車両ですか?」
と伺ったのですが、

「ごめんなさい、平日は一般車両です」

との回答。
残念。

と、進入して来たのはなんと、

西武のレッドアローではありませんか!

もちろんお客様は意味が判らないので
私ひとりが興奮。

あとで判ったのですが、西武のレッドアローは
複数編成あり、そのうちの1編成だけを
水戸岡さんのデザインで改造し、
有料指定席にしているのですね。

私的には、一般車のレッドアローで充分。

昨日の京阪のテレビカーといい、
なんとも年季が入った車両ですが、
特段、売りにしている訳でもなく
普通に走っています。

アルペン号は宇奈月温泉から立山まで
直通してくれる便利な特急です。

途中、景色の良い場所では橋の上で
運転士さんが写真撮影のために
停車してくれました。

車内には歓声があがりました。
ちょっとした気遣いが嬉しいです。

さて、立山駅。
お昼のおにぎりを購入して、
いざ、山に入ります。

最初の乗り物は「ケーブルカー」。
駅はホームが階段。それも60段はあります。

大勢の駅員さんから大歓迎?を受け
(お手伝いに集まってくれた)

階段を必死でよじ上ります。

気分が高揚しているのか、この笑顔。

傾斜29度と案内がありましたが、
どうみても45度くらいありそうです。

美女平までケーブルで7分。
高原バス(普通のバスです)に乗り換えて45分。

標高がぐんぐんあがります。
そして、雪がどんどん深くなります。

標高2450メートル、日本最高地点の鉄道駅に着きました。
室堂駅はものすごい人でごったがえしていました。
ざっとみた感じですが、7割が外国人団体(中国、台湾、タイなど)
2割が日本の大手ツアーなどの団体。
個人客はとても少ないようでした。
個人では来にくいのでしょうか。

そんな混雑の中でもスタッフの方には
親切に誘導して頂き、車イスでも問題なく
雪の大谷へ到達。

雪の大谷はテレビや新聞で良くみかけますが、
みなさん、自分の目でみるのは初めて。

子供のように嬉しいです。

お天気も良く、最高の散策になりました。

5月の日本とは思えない風景です。
ちなみに今日の室堂は3度。

おにぎりを食べて、いよいよ立山を横断します。
トロリーバスを待つトンネルのなかはひんやりと、
いや、ひんやりを通り越しています。

トロリーはステップが高いので大変です。
私たちのお客様は手すりを使い、頑張って
自力でよじ上っていましたが、
立位が取れない方の場合、係の方が
サポートして下さるそうです。

トロリーで10分。
真っ暗で写真が取れませんでしたが、
スリル満点のスピード感。

バスのようですが、無軌条電車というそうで、
電車の仲間なんだそうです。

私は
「と言うことは運転士さんは大型2種?
 それとも電車の運転免許?」
などと考えていたのですが、お客様が

「ねえねえ、高萩さん。
 このトロリーバス、全線トンネルでしょ。
 どうやってこのバス入れたのかしら?」

おー、なるほど、考えたこともなかった。

私もお客様も子供のような無邪気な思考なので
気になったら解決しないと気がすみません。

トロリーを降りる時、お客様が若い乗務員に

「運転士さん、このバス、どうやって
 ここまで持って来たのですか?
 ここで組み立てたの?」

運転士さん、即答。

運「自分で走って来ました。」

ベル一同「えー!」

運転士さんによると、もちろん
電気でしか走れないので、
途中まではトラックで運搬し、
充電して、自力でトンネルまでは
運行して来たと。

勉強になるなあ、ベルテンポ。

大観峰に着き、今度はロープウェイ。

団体客をやりすごすため
暖房が聴いた職員休憩所のような
ところに入れて貰い、待機。

その後、ホームへ。
黒部湖が眼下に広がっています。

うわーという声しか出ない景色です。

カナダにも、スイスにも負けない風景です。
もっと日本人には、こう言う素晴らしい景色に
誇りをもって欲しいと思います。

そして、私たちに準備されたロープウェイは
貸切でした。

団体と重ならないように、そっと配慮して下さる姿勢。

もちろん、いつもいつもお願いできることでは
ないと理解していますが、
本当に、この優しさが社風なんだろうなと思いました。

駅員さん、通勤は出来ないので、
なんと1週間程度、連続の泊まり勤務なのだそうです。

お客さまが
「1週間働いて、1週間休みですか?」と聴くと、

「いやいや、そんなに休みないです」と笑っていました。

さて、夢にまでみた黒部ダムに着きました。

私が言うのも変ですが、爽やかな達成感。

ダムの水が、頑張ったお客様を
静かに祝福してくれているようでした。

杖を使っているお客様が、

「高萩さん、今日、私9800歩、歩いていたわ。
 でも、空気はいいし、仲間とおしゃべりしながらだし、
 気持ちよかった。
 家にいたんじゃ1500歩も歩かないでしょ。
 来て良かった。」

とおっしゃってくださいました。

もちろん、お客様によって状況は異なりますが、
9800歩、歩くバリアフリーツアーがあっても
いいのかな、と思いました。

 
 
 
1930メートルの雲上『弥陀ヶ原ホテル』からの景色。
 
 

弥陀ヶ原ホテルからの夕陽です。
空気が澄んでいて、湿度も低く、
最高の条件だったのだと思います。

白いのは雲海ではなく、雪です。

海に沈む直前の太陽。

素晴らしい体験になりました。

最終日のランチは富山でお寿司。

ネタが新鮮なのはもちろんですが、
東京在住の人間からすると
驚くべき安さです。

写真では想像も出来ませんが、回転寿司なのです。
北海道などもそうですが、回転寿司は基本的に
舌が超えた地元民を相手にしていますから
レベルが高くないとやっていけません。

なので、
価格と味のバランスがとても良いのだと思います。

安全で良い旅になりました。

ご参加頂きましたお客さま、
お力添え頂きました皆さま、ありがとうございました。

 
 
2020年5月23日~26日 立山黒部アルペンルートの旅詳細はこちらから